暮らしの中のデザイン

Date: 18th 7月 2019 / Author: NOBU / Category: Architects

住宅を設計することは、住む人の暮らしをデザインするということです。

ホテルや旅館のロビーのような佇まいとかではなく、生活感がちゃんと

備わって成立するデザインです。

暮らしの中のデザインは人に見せるというよりは、自分や家族の為に

向けてのものだと思います。

SNSで公開することでモチベーションが上がったり、気分が良くなる

ことはあると思いますが、基本的には内向きな嗜好だと思います。

心豊かに暮らす場所が日常を過ごす自宅であるならば、誰かを意識して

何かを頑張るのではなく、自分が居心地がいい場所をつくれば、自ずと

気持ちは上がるもの。

何かを意識して頑張るというよりは、むしろ日々無意識に目に入ってくる

もののほうが大切かなと思っています。

それが自分をつくる部分は大きいと思うから。

例えば窓から見える景色だったり、家の中にある風景だったり。

居心地のいい場所であれば、自ずと調子よくいられますよね?

だから気に入った置物をおいたり、お香を焚いたり、自分の気分が上がる

仕掛けを家中につくってゆったりとリラックスできる空間にします。

そこまでの話になると、むしろ建築が果たせる役割をこえてしまいます。(笑)

だから「豊かに暮らす」をテーマにした家づくりは人それぞれです。

熱狂的なプロ野球チームのファンであれば、部屋中、チームの応援グッズで

埋め尽くされていたほうがいいわけですし、、家族はどう思うかわかりませんが。

極端な話ですが、そういう感覚的な事のほうが大事だと思います。

ラグジュアリーな空間が好きと思っていても、そのラグジュアリーは自分の力で

維持できますか? ラグジュアリーな空間にするとラグジュアリーな暮らしが

できるとは限りません。

僕なら年に一回、ラグジュアリーなホテルかレストランでスペシャルな時間を

過ごすほうが満足度が高いと思います。僕の場合、憧れでしかないので。

ラグジュアリー好きな人、、ごめんなさい。例え話です。

暮らしの中のデザインは住む人の人生にも大きく影響します。

責任重大なんです!

いろんな引き出し増やして対応できるようにしないといけないなと、

最近つくづく感じます。